「アディッ! お前ってヤツは〜!!」
ブンッ!
まるで魔法みたいに、お師匠の手に、杖が現れる。
(ってお師匠って魔法使いなんだけどさ)
シルバリデの森の奥深く。
集落からもはずれた一軒家、通称「タリスの家」にお師匠のおっきな声が響き渡った。
俺のお師匠はタリスって言って、捨て子だった俺を拾って、今まで育ててきてくれた人だ。
女の人みたいにキレイな顔をしてるくせに、やたら態度がでかくて、手が早い。
「ま、待ってよ、お師匠…俺、これから素振りの修行をしようと…」
「アディ…その口元に付いてるクリームはなんだ?」
低い、静かな声。
や、やばい! 棚の奥にしまってあった、お師匠のお菓子…つまみ食いしたのがばれた!?
「バレバレだッ!」
言うと同時に、目にもとまらぬ速さでお師匠の杖が振るわれる。
ゴンッ!
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来るとわかっていても、避けられないんだよなぁ。
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